トヨタ ヤリス 内外装チェック&試乗

もくじ
あなたと一緒に車選び! 新型ヤリス「登場」!
ヴィッツから、新たに生まれ変わって登場した「新型ヤリス」。
新型ヤリスは、安全装備などを向上させながらも10万円以内の価格アップに収まっているのが特徴です。注目度の高い車であり、以前から興味があったということもあって、遅まきながらトヨタディーラーさんを訪問し実車と対面してきました。
実車を目の当たりにして、その内容はどうだったのか? 今回比較したのは2車種。
・ガソリンモデルX(ベースグレード)
・ハイブリッドモデルZ(最上位グレード)
X と Zのエクステリア・インテリアを比較します。
まずはエクステリアから
新型ヤリスのエクステリア
1.0ℓガソリンモデル Xグレード
1.0ℓガソリンモデル
グレード | 価格 |
X”Bパッケージ” | CVT・ 2WD・1,395,000円 |
X | CVT・ 2WD・1,455,000円 |
G | CVT・ 2WD・1,613,000円 |
1.5ℓガソリンモデル
グレード | 価格 | |||
X |
| |||
G |
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Z |
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1.5ℓハイブリッドモデル Zグレード
1.5ℓハイブリッドモデル
グレード | 価格 | ||
HYBRID X |
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HYBRID G |
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HYBRID Z |
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新型ヤリス、グレードによるエクステリアの違いは?
新型ヤリスの車寸法は、ヴィッツと比較して全高は30mm低下し、ホイールベースは40mm拡大しています。
ヤリスはグレードによる外観形状の違いはほぼありませんが、下記部分が違う点です。
・Zのみリアスポイラーが大型化
・ドアモールの色の違い
・LEDランプかハロゲンランプかの違い(フロント・リアとも)
ヤリスXのエクステリア
ヤリス X 1.0ℓ FF ブラック(ガソリンモデル)1,455,000円(税込)
ベースグレードであり、購入しやすい価格帯の車です。1.0ℓは2WD(FF)のみの設定。
直列3気筒エンジン
最高出力:69PS/6000rpm
最大トルク:9.4kgf・m/4400rpm
タイヤサイズ:175/70R14&14×5 1/2 Jスチールホイール(樹脂フルキャップ)
ベースグレードのXはハロゲンランプのみの設定です。そのほか、他グレードとの外観上の違いは見た目ではほぼわかりません。
ヤリスZのエクステリア
ヤリス Z 1.5ℓ+モーター E-Four レッド・ブラック2トーン(ハイブリッドモデル)2,493,000円+オプション色(税込)
Zハイブリッドは「直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジン」をはじめ、最新のパワートレーンを採用している最上位モデルになります。4WD車は、トヨタのコンパクトカーとして初めて、リヤタイヤをモーターで駆動する電気式4WDシステム「E-Four」を設定しています。
(エンジン)
直列3気筒エンジン
最高出力:91PS/5500rpm
最大トルク:12.2kgf・m/3800〜4800rpm
(フロントモーター)
最高出力:80PS
最大トルク:14.2kgf・m
(リアモーター)
最高出力:5.3PS
最大トルク:5.3kgf・m
タイヤサイズ:185/60R15&15×6Jスチールホイール(樹脂フルキャップ)※アルミホイールはZもオプション設定。
LEDはZに標準装備(3灯式フルLEDヘッドランプ(マニュアルレベリング機能付)+LEDターンランプ+LEDクリアランスランプ)※Gにメーカーオプション設定。
Zはリアスポイラーが大型化しており、ドアベルトモールディングはサテンクロムとなっている。スポーティな外観は、いかにも走りそうなデザインをしていますね。
<基本情報>
(寸法・車両重量・定員)
全長×全幅×全高:3940mm×1695mm×1500mm(E-Fourと4WD仕様は1515mm)
ホイールベース:2550mm
室内長:1845mm×1430mm×1190mm
車両重量:940〜970kg(1.0L 2WD CVT)
980〜1000kg(1.5L 2WD 6MT)
990〜1020kg(1.5L 2WD CVT)
1100〜1130kg(1.5L 4WD CVT)
1050〜1090(ハイブリッド 2WD)
1160〜1180kg(ハイブリッド E-Four)
乗車定員:5名
単色カラーは基本12色。下記はカタログのものになります。
出典元:トヨタ公式ホームページへ
スーパーホワイトⅡ
ホワイトパールクリスタルシャイン(オプション)
シルバーメタリック
ブラック
ボルドーマイカメタリック
センシュアルレッドマイカ(オプション)
アイスピンクメタリック
コーラルクリスタルシャイン(オプション)
アバンギャルドブロンズメタリック
サーモテクトライムグリーン(オプション)
ダークブルーマイカメタリック
シアンメタリック
2トーンカラー こちらも同様に載せておきます。
ホワイト×ブラック(オプション)
ホワイト×センシュアルレッドマイカ(オプション)
ブラック×シアンメタリック(オプション)
ブラック×アバンギャルドブロンズメタリック(オプション)
ブラック×コーラルクリスタルシャイン(オプション)
ブラック×アイスピンクメタリック(オプション)
色は好みの問題だと思いますが、まずは単色にするか2トーンにするか… 楽しい悩みですが、カラーバリエーションが豊富なので選択肢があって選びやすいと思います。
▼ライバル車の記事はこちらです。
続いてインテリアです
新型ヤリスのインテリア
Xのインテリア
ブラックのほうの車です。
ヤリス X 1.0ℓ FF(ガソリンモデル)1,455,000円(税込)
Xの内装は、シンプルデザインです。
余計なものが付いておらず、シンプルイズベストといった感じで、すっきりした内装です。
エンジンスタートも従来の捻り式です。※スマートエントリー&スタートシステムはメーカーオプション設定。
<Xの主要インテリア>
【メーター】
4.2インチTFT液晶のマルチインフォメーションディスプレイは全車に標準装備。
Xはアナログメーター仕様です。シンプルなメーターだと思います。X以外はデジタルメーター。
【ステアリング】
ウレタンスポークのステアリングです。
【シフトノブ】
Xはシンプルなウレタン製。Zのみ本革巻きになる。
【ディスプレイオーディオ】
Tコネクトやスマートリンクによるスマホ接続を可能にしたディスプレイ・オーディオは、Xが7インチ、X以外は8インチのものが標準装備されています。
Xも追加払いで8インチへサイズアップ可能です。個人的には8インチにしたいところです。
【レーダークルーズコントロール】
今回見たXグレード1.0ℓはクルーズコントロールの設定がありません。
1.5ℓからの設定になります。
【シート】
シート形状はヘッドレスト一体型のファブリックシートです。少し柔らかめに感じました。
後席スペースは広いとは言えませんが、この状態で握りこぶしひとつ半ほどです。後席はもう少しスペースが欲しいところです。
【エアコン】
マニュアルエアコンとなります。
【フロント小物入れ】
ダッシュボード付近には、小物入れスペースが2か所付いています。これは便利な収納だと思いました。
【ダッシュボード部分】
ハードプラスティック仕様になります。
【フロントセンター部分】
ドリンクホルダー2か所、物入れが1か所あります。
【ドアウィンドーのスイッチ類】
ドアウィンドーのスイッチはシンプルです。
【アクセル・ブレーキ】
吊り下げ式のアクセルとブレーキです。
【後方視界・リアウインドウ】
後方の視界は普通に良い感じです。
【ラゲッジルーム】
高さもあり、個人的にはこれだけスペースがあれば十分です。
後席左側イスがちゃんと倒れていませんが、右側と同様になります。
段差はありますが荷物はかなりの量を積めると思います。
Zのインテリア
続いてZのインテリアです。
レッド・ブラック2トーンの車です。
ヤリス Z E-Four(ハイブリッドモデル)2,493,000円 + オプション色(税込)
最上位モデルだけあり、Xと比較すると装備が盛り沢山。Zの主要インテリアをご紹介します。
<Zの主要インテリア>
【メーター】
マルチインフォメーションディスプレイ(4.2インチカラーTFT液晶)+デジタルメーター。
これは素直にカッコイイと思いました。欲を言えばもう一回り大きさがあると尚良い感じです。Z以外はハイブリッドでもアナログメーター。
【本革巻きステアリング】
Zのみ本革巻き仕様になります。やはり本革巻きは良いですね。
【本革巻きシフトノブ】
シフトノブもZのみ本革巻き仕様です。
センター部分にシルバーの装飾がされていておしゃれです。
【ディスプレイオーディオ(8インチ)・ソフトパッド・小物入れ2か所】
Zはディスプレイオーディオが8インチになります。
ダッシュボード上はソフトパッドになり、小物入れも2カ所付いています。
【レーダークルーズコントロール】
長距離・高速道路等で活躍するレーダークルーズコントロール。設定可能な速度領域は、30km/h以上です。
【オーディオ関係のスイッチ類】
オーディオの進む・戻る・音量の上げ下げ・ハンズフリー電話のスイッチ類です。
【上級ファブリックシート】
こちらのシートはしっかり感のあるシートでした。
【オートエアコン】
Zはオートエアコンです。
シートヒーター(運転席・助手席)も付いていました。
【フロントセンター部分】
ハイブリッドモデルにはEVモードが追加されています。ブレーキホールドの設定はありません。
Zはインテリアにおいても装備が充実しています。
その分価格は跳ね上がりますが、所有する満足感は高いと思います。
新型ヤリス内外装チェックの動画
こちらから動画をご覧いただけます。
新型ヤリス内外装まとめ
新型ヤリスXグレード・Zグレードのエクステリアとインテリアの比較をおこなってきました。
やはり価格に応じた装備内容になっており、XグレードのインテリアはZグレードと比べるとやや寂しい内容にはなっていました。
今回のヤリス、インテリア面での一番のウイークポイントは、すべてのグレードに共通して後席の居住性だと思います。
後の試乗編で述べていますが、これだけ快適な乗り心地を実現した車なのに、何故後席のスペースをもっと確保できなかったのか? 個人的にここが一番残念な点だと思いました。ここがクリアできると、ヤリスに対する印象がかなりアップすると思います。
ですが車自体は高性能車と言える機能がついており、一昔前と比べると雲泥の差と言えると思います。
今回はエクステリア・インテリア編のため触れていませんが、Xにも最新の安全装備(トヨタセーフティセンス)が標準装備されています。最近の車の進歩は著しく、特に安全面は格段に強化されています。
▼関連記事はこちらからご覧いただけます。
続いて、いよいよ試乗編です。
ヤリス試乗編(感想まとめ)
試乗したのは、1.5ℓ ハイブリッド Z E-Four(赤・黒)のほうです。
試乗前の予想としては、ステアリングもクイックで、「少しやんちゃな」スポーティな走りをする車を想像していました。が、それは半分見事に裏切られました。
①まず発進時
以前プリウス30型を所有していた身として、同じハイブリッドでもヤリス ハイブリッドは、発進時もエンジンの働きが大きいように感じました。その分パワー感が上がっていて、プリウス30型から何度も改良されパワーアップしているのを実感できます。
エンジン音は入ってくるものの、発進時のパワーは不足のないものを感じました。
そう言えば、プリウス30型は走りが重かったなぁ… 昔を思い出しました。
②発進後の交差点での左折
このヤリスで初めて交差点を曲がったのですが、ステアリングを左に切って車重が右にかかってきても、車の安定感をしっかりと感じることが出来ます。
ヤリスはカムリ・プリウス等で使われている新プラットフォーム「TNGA」を使って作られた、初めてのコンパクトカーです。
試乗車はハイブリッド E-Fourのため、リアサスペンションは「ダブルウィッシュボーン式リアサスペンション」を搭載しており、それによっても高い安定性と後述するクラスを越えた乗り心地を実現していると思われます。
③交差点を曲がり切ってからの直進
高い安定感のためか、交差点を曲がり切ってから直進に戻った時も「何か不思議な心地良さ」を感じていました。その不思議さは、乗り心地からも来ていたのかもしれません。
「あぁ、この車すごく乗り心地の良い車だなぁ」と瞬時に感じたのを覚えています。
(ヤリスハイブリッドE-Four 走行面の特徴)
・コンパクトカーとして初の新プラットフォーム「TNGA」採用
剛性を備えたボディを採用。ドライビングポジションが低くなり、エンジン位置などの重量配分の最適化で低重心を図っている。
・リアサスペンションに「ダブルウィッシュボーン式リアサスペンション」を搭載(E-Four)したことによる高い安定性とクラスを越えた乗り心地を実現。
・アクセルレスポンスを向上させた1.5ℓ新エンジンにより、低回転からトルクフルな加速フィーリングを実現。
主に上記の3大要素により、新型ヤリスハイブリッド E-Fourは高いレベルの乗り味を実現していると思います。
↓ こちらから動画をご覧いただけます。
そして忘れてはいけないのが、燃費の素晴らしさです。このハイブリッドシステムは、電気系・機械系損失を大幅に低減し、ハイブリッド世界トップレベルを実現しています。
E-FourでWLTC 30.2㎞/L、 2WD(FF)だと36.0㎞/L。この高燃費は目を見張るものがありますね。
パワー・安定性・乗り心地を高次元で実現したヤリスハイブリッド E-Fourは、走行面での高い満足感を味わえると思います。そしてトヨタセーフティセンスによる運転サポートが、毎日の運転(駐車時・交差点での右左折時・高速走行時等)を安全にサポートしてくれます。
最近発売される新型車は、どのメーカーも良い車を出してきていると感じますが、このヤリス、ぜひ一度試乗して確かめる価値があると思います。
ただし、最後に試乗時に私が感じたマイナス点もお伝えする必要があると思いますので下記に書いておきます。
(今ひとつと思った点)
・曲がり角・コーナーでのステアリングのクイック感の不足
普通に運転する分には何も問題ないと思いますが、少しスポーティに走行する場合にハンドルの遊びが大きいためか、ハンドルを切った時のダイレクト感の不足を感じた。
・静粛性
エンジン音・ロードノイズ等を普通に感じます。騒音対策という面でさらに強化してくれると、このクルマの価値がさらに上がると思います。
以上、ヤリス購入の参考にしていただければ幸いです。
今回の記事は以上です。
お読みいただき、ありがとうございました。
ヤリス公式ホームページです。